冬虫夏草とは

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冬虫夏草

冬虫夏草(とうちゅうかそう)とはそもそも、なんなの?高級な漢方薬らしいけど、一体どんなものなの?精力増強とか滋養強壮に良いって聞くけど、どんな効果があるの?といったような、知っているようで知らなかった冬虫夏草とはなんなのか、という基本的なことを今回は紹介していきたいと思います。

・実はキノコの一種。

名前から想像すると虫なのか、それとも植物なのか?という感じがしますが実は虫草菌の一種が生きた昆虫に寄生して、昆虫の体内で生育したキノコのことなのです。

そしてこの虫草菌というのは世界で350種類以上発見されており、実は日本でも多くの虫草菌が発見されています。じゃあ日本にたくさんいる虫草菌が昆虫に寄生して生育したものが全て冬虫夏草かというと、実はそうではないのです。

滋養強壮や精力剤として古くから重宝されてきた冬虫夏草は、数ある虫草菌の中でもコルディセプス・シネンシスという一種類だけなのです。

このコルディセプス・シネンシスは中国やチベットの高地に生息し、コウモリ蛾の幼虫のみに寄生し、暖かくなってきた5月頃からの数カ月しか採取することができず、そのために採取できる絶対量が少なく、現在まで貴重でとても高価な漢方の生薬とされているのです。

・現在では人工培養が可能になった。

そんな貴重な冬虫夏草なので、現在では1グラム7,000円以上、1キロで何十万円という金額になっており、また中国からの輸出も厳しく制限されているので私達が生の冬虫夏草を手に入れるのはほぼ不可能となっています。しかし世界中の人々が研究を続けた結果、さまざまな人工培養法が生まれてきました。その中でもコルディセプス・シネンシスに代わる、コルディセプス・ミリタリスという虫草菌で蚕のさなぎを使った昆虫生体培養培養法に日本が初めて成功し、安定的に冬虫夏草を供給できるようになりました。このコルディセプス・ミリタリスを使用したサナギタケ冬虫夏草は中国でも薬効が認められており、なおかつ本場のコルディセプス・シネンシスでの冬虫夏草には含まれないコルジセピンという成分があることも分かりました。このコルジセピンは抗ガン作用が期待されており、今後日本でも医薬品として使用されるようになる可能性があります。

・冬虫夏草は薬効の宝庫

冬虫夏草は歴史ある中国漢方医学の世界でも古くから滋養強壮、精力増強、疲労回復、諸病治癒、そして不老長寿に効果があることから”不老長寿の薬”とも言われており、古代中国でも一般には使用されることなく、皇帝など宮廷で主に使用されていました。

そして現代の科学的な分析でも冬虫夏草の薬効は数多く、薬効の宝庫と呼ばれています。
SODという活性酸素を除去する酵素や、βグルカンという免疫力を向上させたりコレステロール値を下げる働きがあるもの、エルゴステロールという抗酸化作用をもつもの、マンニトールという血流を改善する作用があるもの、メラトニンという睡眠を促すホルモンなど、そして多くのビタミンミネラルアミノ酸も含み、その効能は古代から不老長寿の薬と言われてきただけのことはあるものです。

・貴重な冬虫夏草だからこそニセモノ、粗悪品に注意

本来の冬虫夏草は、現代の日本で手に入れることはかなり難しく、また人工的に培養できるようになったといっても本来の冬虫夏草と同等の薬効成分が期待できる昆虫を使用した培養方法もまだまだ手間がかかるため、高価なものには変わりありません。しかし中にはこの貴重で非常に高価なところに目をつけて、小麦粉やプラスチックなどで成型したニセモノや、本物であっても少しでも重量を増やそうと人体に悪影響のある重金属を注入するといったこともあるようです。

また、薬効がほとんどない虫草菌を使ったものを冬虫夏草として販売しているケースや、人工培養の方法によっては多くの薬効が失われている場合もあり、購入する際には、値段が安すぎることはないか、信頼できるメーカーのものか、どのような虫草菌を使用し、どのような培養方法なのかまで確認したうえで購入するべきでしょう。

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