アントラキノン誘導体とは

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アントラキノン誘導体

アントラキノン誘導体というと耳慣れない成分ですが、植物に含まれている成分で、じつは、私たちの身近なものですと、下剤などに配合されているとても役立つものです。

・下剤に含まれることもある成分

アントラキノン誘導体は下剤に使われることもあるセンナにたくさん含まれていることで有名です。センナ以外ですとアロエやカスカラという植物やハブ茶にも含まれています。主に腸のぜんどう運動を活発化し、排便を促す効果があります。性質としてはアントラキノン誘導体は水やアルコール等の液体に溶けにくいのが特徴です、その為、他の物質と化学反応したりすることはあまりありません。

センナには同じく排便を促すセンノシドという成分も含まれているのですが、こちらはさらに強力で、便をやわらかくして強い便意を発生させます。あまりに強い効能なので、センノシドは薬事法によって規制されています。どちらの成分もセンナに含まれていますが、センノシドがたくさん含まれているのは果実や葉です。よって、薬事法では果実、小葉、葉柄、葉軸は医薬品にしか使用してはいけないと定められています。

一方、アントラキノン誘導体は薬事法等の規制も受けていません。センノシドの含有量が低くアントラキノンを含むセンナ茎は健康食品やお茶などによく利用されています。

頑固な便秘をすぐにどうにかしたいなら、医薬品の下剤を使用し、緩やかな効果を期待するならセンナ茎が使用されたセンナ茶や健康食品を使用するなど、自分の状態に合わせて使い分けるといいでしょう。

アントラキノン誘導体は、下剤以外の利用としては工業用用途で色素の原料や、紙を製造する工程で触媒として使用されることもあります。

・アントラキノン誘導体の危険性

効果が弱いとはいえ、センナ茎にはアントラキノン誘導体のほかにもセンノシドが含まれています。よって、医薬品ではないからとたくさんセンナ茎が使用されているお茶や健康食品を服用すると、下剤をたくさん飲んだときのようにお腹が痛くなったり、下痢になったり、吐き気を催すことがあります。

はじめて飲むときはセンナ茶はお湯などで薄め、健康食品は最低量を摂取してください。それで効果がなかったら、徐々にお茶を濃くしたり、服用する量を増やします。

下痢が続くと脱水症になったり、本来身体に吸収されるはずだったミネラルまで排出され栄養不足になるので、使用量の調節には注意が必要です。お腹が痛くないからいいやと、緩くても放置しないようにしましょう。

またアントラキノン誘導体は常用する大腸メラノーシスを引き起こします。大腸メラノーシスとは大腸の内部がヒョウ柄のようにまだらに黒くなる変色した状態になることを言います。大腸全体の機能が低下し、大腸ガンの発症するリスクを高める恐ろしい状態です。アントラキノン誘導体を摂取するなら、お腹に便が溜まってどうしようもないときに、日を空けて摂取するようにしましょう。

まとめ

楽だからといってセンナ茎を毎日服用すると、徐々に効かなくなるので使用量が増え、そのうちセンナ茎がなくては排便ができなくなります。さらにはもっと強力なセンナが含まれている下剤を常用するようになり、最終的にセンナ中毒のような状態になるケースが多く確認されているので、弱いからといって安心せずセンナ茎を使用するときはきちんと容量や使用回数を守ってください。

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